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■ 2025年夏ツーリング記 | 2025. 8.22 |
8月13日午前6:00。 総勢8台のオートバイがいつものレンタルビデオ屋の駐車場を出発した。 目指すは大分県日田市。 帰路は福岡県大牟田市に寄るらしい。 往復500km。 日帰りの長旅だ。 早朝の為か出発時は涼しい。 今回のツーリングも昨年持参した「冷感スプレー」の大瓶を携帯した。 山路に入っても日照域は暑さが緩まない。 灼熱の太陽が天頂にあり大地を焼き尽くすようだ。 日田市内に正午頃到着。 近くのGSでガソリンを入れ、軽く洗車した。 熊本県中〜北部を襲った豪雨水害の為に通行止めが各所に。 ガケ崩れや汚泥が路面を濡らし、汚し、ドロ土がバイクの車輪やフェンダー、タイヤに撥ね上げられている。 ファミレスに10人ほど並んでいるので道路を挟んだ対面の「すき屋」に入る。 それぞれの牛丼をたいらげて九州中北部の西方に向け走る。 福岡県久留米市方面。 街道や平野を抜けるイヤに真直ぐで単調な道。 耳鼻科のドクター(ホンダアフリカツイン1000cc)と筆者の2台は仲間8人と別れて久留米インターから帰路に就くことにした。 高速に入ると右から左から件のアフリカツインはスリ抜け、追い越しを巧みに繰り返し、筆者のホンダCBR1000をあっという間に置き去りにする。 割と順調に走っていたが松橋インターから八代インターまで通行止めと表示が出ている。 少し手前の緑川パーキングでひと休み。 空腹では無かったが塩分と水分、糖分を補うために「カケそば」を頼んだ。 高速にある「ヒライの弁当」という県内では比較的大手チェーン店の食堂である。 これは意外に美味であった。 メズラシク「お汁」も飲んだ。 熱中症予防の「つもり」だ。 ・・・帰宅してからの予定を考えながら快調にバイクを飛ばしていたら松橋インター手前7kmで渋滞。 ノロノロ運転。 殆んど止まっている状態。 オートバイでも堂々とスリ抜けて走るほど厚顔ではない。 とりあえず紳士的にクルマの列に並んでいると暑熱と疲労と全身の筋肉痛と200kgのオートバイを操る為と緊張の為にカラダが震えだす始末。 そこを通りがかったのが鹿児島ナンバーの250CBRの白。 20代と思しき青年がTシャツ姿でバイクを運転している。 並んで走らせて貰うことにした。 「こんにちは」 とりあえず挨拶をして並走した。 これは精神的に相当「チカラ」となった。 何とか松橋インターを2台でクリアした。 そこで力尽きた。 閉店間際のガソリンスタンドに寄った。 6時前15分。 水とレモン味の熱中症予防ドリンク。 一気に1000ccの水分を飲み込んだ。 午後6時20分。 スタンドの小母さんに深々とアタマを下げ「ありがとうございました。助かりました・・・」と述べスタート。 ほんの数10メートルでコンビニに入る。 水とグリーンスムージーを買うが疲れて飲み込む元気も無い。 コンビニのイートインでへばっていると背の高い若い青年が「先生でしょう」と話しかけてくる。 昔のバイクトモダチでこの地域の地元の人だ。 物凄い偶然でやたらに嬉しい。 「何という幸運だろ」 高速は降りたものの3号線は松橋―八代間は完全に数珠つなぎで約4kmそこそこだがとても走り抜ける気力も体力も残っていない。 そこに旧知の友人到来だ。 軽トラでバイクを乗せ運びましょうかとまで言ってくれる。 「イヤイヤそこまでは」と言うと裏道を案内してくれるとのこと。 国道を並走する県道が2本あって、最も海岸よりが空いているとのことであった。 そこまで辿り着き、再び快調に飛ばし八代インター―人吉と無事到着だ。 午後9時15分。 とても苦しかったけど貴重な体験となった。 自らの幸運と炎天下での仕事をしている人のご苦労を知ることができた。 ありがとうございました M田朋玖 |