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■ 緑繁れる | 2024. 7. 2 |
初夏から盛夏、そして秋にかけて日本の木々の緑色が微妙に色合いを変化させ多くの日本人の目を楽しませる。 また九州と東北、北海道では森林の様相が異なる。 木種も違うらしく、その色合いも美しさも幾分違った風趣を呈する。 それらがまた緑色のまだら模様・・・即、緑の濃淡の具合が美しい。 一方ヨーロッパ、特にイギリス・ドイツ・フランスなどではこの緑色がどちらかと言うと淡く単調でそれなりに初めて見ると驚くほど美しいと感じるが、そのうちにだんだん倦きてくる。 やはり日本の緑の移り変わり、濃淡の色彩の多様さにはあらためて感動的に美しいと感じさせられる。 このあたりの緑の様相を宮崎駿のアニメ「となりのトトロ」では実に綺麗に描き込んでいる。 実際に初夏の日本の田舎、森や田園風景を見れて秀逸な作品である。 地球上の緑の生み出す酸素の量は地上では南米のジャングルを筆頭にユーラシア大陸、北米大陸、ヨーロッパにアジア諸国とつづくが、意外にも海中の藻類の吐き出す酸素も相当な割合らしい。 植物の光合成によって生じる酸素は人類の生存に欠かすことのできない気体であるが、酸素の過剰摂取も人体に有害である。 比較的に酸素濃度の高いとされる森林地域で肺癌の発症率が高いという報告がある。 一方、現代の都会の地下鉄の駅のトイレなど古代の人間からすると完全に「酸欠状態」だそうで、原始人ならばそこで死にたえるという仮説まである。 我々現代人の適応力はいかにも「シブトイ」と言わざるを得ない。 都会と田舎では日本の場合、特に森林率の高さから酸素濃度には結構な差異があると思えるが多くの人間たちはそれらをモノともせず平然と都会と田舎の往来をする。 大したものである。 日本の首都・東京の空気は一見よく澄んでいる。 中国北京市などの大気汚染はひどく深刻らしくそれに比べて日本は森林率も世界的に上位であり大気汚染対策も進化し(工場の排煙処理など)、都会の空気も一見は澄み切っている。 東京の緑は大阪などに比して多く「いたるところ」という程ではないが皇居や明治神宮を中心に「緑」については充分とは言えないが一応基準(?)には達していると思える。 ヨーロッパの観光都市で最も人気があるとされるロンドンなどはそれこそ「いたるところ」に公園が整備され、ロンドン子や観光客の格好の憩いのスポットになっている。 筆者も計5回はロンドンを訪れているが、いつもこの公園でビールを飲み携帯電話で音楽を聴くというコトをして「くつろぐ」ことを楽しみにしている。 映画「PERFECT DAYS(ドイツ・日本合作)」は結構ヒットしているらしいが、東京の公衆トイレの清掃員として働く「平山さん」が主人公。 確かに公園が東京にも結構「ある」ことに驚かされる。 公園のベンチでコンビニのサンドイッチを昼食に摂るシーンが何度か見られる。 そしてこの主人公は「木の写真」を撮ることを唯一の趣味にしている。 人間と木の付き合いはかなり古く、太古の人間達は「火」を発見しそれを燃やすことでエネルギーを得てきた。 日本以外の国々でいくつか・・・それはナイル川沿い、古代文明の発祥地は現在砂漠化しているが、元々緑豊かに肥沃な農耕に適した豊かな土地であったらしい。 それらは人間の手で次々と伐採され尽くされ今に至っているらしい。 真偽詳細は不明。 緑木が人間の生活にとって「大切なモノ」であるとの認識が古代の日本人にあったかどうかは不明であるが所謂植林によって少なくとも山地における森林に守られ日本国の美しい緑豊かな風景が維持されている。 ありがたいことだ。 ありがとうございました M田朋玖 |