コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 特攻2023.12.15

旧日本軍の用いた攻撃方法のひとつで、爆弾を抱えた人間の操縦する飛行機、若しくは潜水艇がそれに準ずる兵器モロトモ敵艦及び敵機に体当たりをして戦果を得ることを目的としたモノ・・・のことだ。

敗色濃厚になった帝国陸海軍の選択した謂わば「苦肉の策」で、歴史的には武士道精神の流れを汲む行動様式に基づいていると考えられる。
多くの日本人にとって・・・少なくとも・・・当時・・・一部を除いて大きな違和感は無かったようだ。
あくまで想像であるが・・・。
鎌倉時代に始まった武家政治は何かと血生臭い。
切腹だ、自害だ、斬首だとか何だかんだと現代的にはとりわけ自殺することも潔しとする風潮が生まれている。
武士にとって「大義のために死ぬ」ことは極めて名誉なコトであるのだ。
「武士の死」は永遠に生きることと同義らしい。
それで戦争という特殊な状況の下では「言わずもがな」と言え、尚更の行動でそのこと(特攻)を決めた軍の上層部も多くの国民も公にはそのことを推奨しているかのように見える。
所謂、同調圧力もあったり文化的な背景もあったりして多くの当時の日本国民は「特攻」について概ね容認していたようであるし、現代でも彼ら特攻の当事者、即ち特攻隊員を尊崇する、神格化する気持ちに寸毫も濁りが無かったように思える。
筆者の勘違いでなければやはり「お国の為」「大義によりて」「滅私奉公」というのは日本人の遺伝子として言葉だけでもまだまだ「生きている」のではないだろうか。

少なくとも表立って彼ら3,000人以上とされる特攻隊員を貶めるような言質を発する人物を好もしく思うことは無いようで、それに近い「言」を放っていた国会議員の某氏は見事に落選した。
もしかして或る意味、彼の人の発言内容が「正論」であったとしても多くの国民にとって心情的にそのような言質は「許せない」のであろう。

フィリピン・ルバング島に29年間も陸軍軍人として潜伏し日本に帰還した小野田寛郎少尉などは特攻の隊員に対して「イヤイヤ仕方なしに・・・」という言葉を言い放った国会議員に対して怒りの声明を発しておられたようだ。
彼ら特攻隊員に、即ち自ら志願していた特攻に自分の身を奉じた訳で、彼らの謂わば徳行・善行とも呼ぶべき行動の純粋性を「汚している」と言わんばかりであった。

先日観た映画「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」ではこの問題を正面から解説するというより「特攻」も「恋愛」も「純愛」として捉えていて、その愛の対象が何かしら崇高な、或いは高邁な思想から生まれたモノであるし、それが世俗に塗れていない多くの若者達によって達成(?)されたことが人間の我欲というモノを一切捨てきった「愛の人」としての行動に思えて仕方がない。

小さな我欲にまみれて日夜自らの欲望に翻弄されながら生きている自分が愚かしくも悲しくも恥ずかしくも思えて・・・。
とは言え何故か「生きる勇気」もしっかりと貰えて色々な意味でそれらの人々は日本国を守って下さっているのは確かなようだ。
霊的に、精神的に、そして心情的に・・・人々の心の灯としても・・・。

ありがとうございました
M田朋久



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