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■ 高級腕時計 | 2022.12.26 |
言うまでもなく人生の時間には限りがある。 またそれが「残り少ない」・・・即ち高齢者になったならば1日1日の時間の密度が濃ゆくなったような気がする。 ・・・とは言え、そのように強く意識しないと若い時と同じようにこの大切な人生の時間を無駄に浪費してしまう気味がある・・・と思える。 お金の使い方と同様かそれ以上に時間の使い方はムヅカシイ。 「一日一生」とスローガンを掲げてみてもそれほどの実感は無い。 ただしこの老いて衰え滅びゆく我が肉体をしみじみと思えば時間とお金の使い方には一工夫も二工夫も三工夫もあるという気がする。 特にお金だ。 現金を目にし、通帳の預金残高で一喜一憂している我が心の中を思う時、まだまだ人生の達人とは言えない。 「有限の人生(時間)」の方が「不限のお金」よりはるかに大切とはアタマでは理解していても、どうしても「金銭」という類にはひとつの強力な魔力があってそれを蓄積しようとする一種の本能のようなモノを感じる・・・のは筆者だけであろうか。 人生の時間・・・即ち人間の生命などいかにもはかない。 いつ病んで動けなくなったり何らかの事故や怪我でそれを失ってしまったりするかも知れないのに金銭ごときに心を奪われて「動き」が取れないなんて実はフザケタ話だが現実的には、コト金銭感覚においては若い時と殆んど変化していない気がする。 即ち吝嗇傾向がつづいている。 世間的にはそうは見えないように見かけ上は人には「気前よく」したり、実際には寄付寄進などには進んでポンと大金を出したりもするが、かと言って「銭惜しみ」の心が無いかと言うと全くそんなコトは無い普通の一般庶民と同じように「損をした」と言う実感を得ながらそれらの心情に沿った行動をしている。 特に自分に対する買い物、サービスについてケチる癖が取れない。 このことは多くの富裕層でない人々の心の動きと思えるがいかがであろうか。 しかしながら自らの年齢69歳というモノを意識する何かしら金銭や物品に対する感覚というか趣味嗜好に微妙な変化が生じていて、これは「自分が生きている間」に上手にお金を使っておかないと「損した気分」を味わうのではないかと少し考えるようになった。 69歳という年齢の自分がその持っている現世的なエネルギー。 即ち「時間とお金」をどんなモノに費やすかという問題はとりあえずキッチリと解決しておきたい・・・と考えた訳である。 要するに死んだ時に持ち金が残っていたら丸損ではないか・・・「子孫に美田を残さず」という言葉もあるように・・・という気がする。 あくまで理想であるが死んだ時に現世物はゼロ。 それで今流行りの言葉「自分へのご褒美」という言い訳に少しだけ贅沢をして楽しもうという魂胆である。 そう言えば自分の為の買い物と言っても大して高価な類は殆んどしていないことに気づいた。 大昔に買った「自宅」くらいであろうか。 勿論十数年前に購入したレクサスLS600hという高級車とかもあるが・・・。 いずれにしても毎日の生活には殆んどお金をかけないのでこの際と今春には高級時計を手に入れたがこれはとんでもなく良い買い物であった。 ・・・というのは物凄くテンションが上昇して仕事のモチベーションが爆上がったりした。 この手首に飾る時間を知るだけの機械という物品の装飾品としての素晴らしさにはただただ驚嘆するばかりだ。 金色に輝くそれらの光が目を射て脳髄に到達し大脳をいたく喜ばせている。 これは少年時代に初めて見た「エロ本」を凌駕するとまでは言わないが、日常的に快を得る道具としてはクルマやバイクに匹敵すると・・・最近明瞭明確に気づいた。 それからお金より時間(人生)の方がはるかに大事と気づいてそのことをシンボリックに具現化した物品こそ高級腕時計なのではないかとつくづく思うのだ。 それで「禁」を「冒」して年に1本という限度を超えてソレを購入しようとしたところカードローンが使えない。 ・・・ならばと新しいクレジットカードを作るべく金融機関に飛び込んだところ審査に1ヶ月は要するとのこと。 要するに結果的に年越し(持ち越し!?)となった訳である。 この現世と虚栄の象徴とも言える、言わば浪費(無駄遣い)については売り買いもできるし資産保有という意味では来たるべき貨幣変更とインフレ対策との両方に「良いコト」なのではないかと思うのだ。 こういう場面で株や不動産投資には目が行かない。 現金主義と同時に現物主義でもあるのだ。 目標は数千万円の価値を持つ本当の意味の高級時計を身につけておけば全て解決・・・と言えるかも知れない。 などと、実に幼稚でくだらないことを、真剣に考え方いる。 「年の取引り甲斐もない」とは、自分のことだ。 やれやれ。 そう言えば、高級腕時計などに「うつつをぬかす」のは、せいぜい30歳から40歳で、あるらしいので。やっぱり自分は、人よりも、かなり「幼稚」であるようだ。 これはハッキリ言えてる。 クルマやバイクに乗ってバスケやカラオケや種々の「遊びこと」に明け暮れて。まさにタワケ。 カッコ良く表現すると、人生すべからく「遊戯三昧」。たかが腕時計。されど腕時計。こんなに手頃な、趣味は、他にない。 ありがとうございました M田朋玖 |