コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ うつ病2022.12.17

今更っていう印象をお持ちであろうがこの際あらためて記してみたい。
日常的に見ている疾病が上記の「うつ病」だ。
今では昔ほど抵抗なく受け入れて貰えるが、以前はこの病名を告げて証明するのにホネが折れた。
つまり一般に周知・理解されていなかった訳だ。
最近では逆にこの病名を告げられて喜ぶ人もおられる。
「やっぱりそうだったか」みたいな納得をされる訳である。
何しろ原因不明の身体症状を呈している場合、統計的な概観ではこの「うつ病」が最も多い気がする。
それで原因不明の身体症状・・・たとえば頭痛、吐き気、めまい、目の疲れ、不眠、声が出ない、各身体部位の不調などなどありとあらゆる症状の原因として、とりあえず「うつ病」という疾病をリストアップしている。
勿論、除外診断と称してホンモノの身体疾病も混じっているので意外に慎重な診断と治療への取り組みが必要であるが、一方で闇雲に「抗うつ剤」を処方してみるというアイデアはそれほどに悪いやり方ではないと考えている。
何故ならばひとつには診断的治療としての選択肢としてスッキリ症状が治ってしまえばそれに越したことはないし、またそれで症状が取れなければそれこそ真の原因疾患を粛々と究明すべく諸々の検査を進めて行けば良いからである。
また最近では「抗うつ剤」そのもので比較的安全な類が増えて来て副作用も殆どない新薬も発売されている。
ありがたいことである。

それに原因不明の・・・結果的に本人的には重篤な疾病と思われた症状が速やかに消失して、さらに全く症状の無かった頃よりもさらに「お元気」になられて筆者のコトを「神様」みたいと述べられる方も時々おられて面映ゆい。
まあ、嬉しいコトではあるけれど・・・。

原因不明の重い症状(?)と思われる症例に対しては適正な抗うつ剤の処方という治療法は所謂「万能」と呼べるかも知れない。
一般の科でも時々処方されているのを目にしたり耳にしたりするが、それはそれで大変結構なコトであろうと思える。

ただし時々難治の方もおられるコトもあるが、それはそれで本格的に精神科や神経科に紹介できるので「心療内科」ほど中途半端な科目を標榜している医者としては実に有難い環境・立ち位置にあると言えなくもない。
ついでに当科では入院設備もまがりなりにも整っていて、おいしい(?)玄米食を用いているので殆んど心身の症状が消失軽快されメデタシメデタシとなる例も多い。
ますますもって有難いことではある。

実のところ筆者自身も12月の初め頃、即ち誕生日の頃にこの病を患ってしまってその苦しみを実際に味わった訳で、これは誠にありがたい体験であった。
抗うつ治療のBefore&Afterを実感できたという意味で・・・

ありがとうございました
M田朋玖



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