コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 空き地2022. 4.13

令和2年7月4日未明に当地を襲った大洪水は市内(人吉市)の中心街・繁華街に壊滅的な被害損失をもたらした。
ようやく2年が経過する。
街路を通ると解体された建物の跡地のあちこちに柵がしてある。
中には「空き地」のまま開け放してあって駐車場として使用されているようだ。

それで夜。
筆者はアルコールを飲まないので夜の店に行く時にはクルマを使用する。
それで洪水被害直後には空き地がいっぱいあってどこでも停め放題みたいな感じだったのに今やそれは完全に消滅した。
どこの空き地にも柵がしてある。
柵が無く、もしかして「空き地」と思って停めると車のフロントガラスに駐車違反の警告の貼り紙がしてある。
「今度見つけたら警察に通報します 〇〇〇〇」みたいなモノモノしい警告文だ。
やれやれ、皆さん何を考えておられるんだろう・・・と個人的には溜め息をつきながら思う。

そもそも自分の土地だからと言ってホントに真の意味で「自分のモノ」なのだろうと思う。
地球の資源の究極の類が土地だ。
たとえば農業問題かなんかでそこに作物を作る時の耕作地ならイザ知らず、ただの街の空き地に柵をして、或いは鎖を張って人を入れないようにしているとは。
何とも「いじましい」というか「ケチ臭い」というか・・・少なくとも「見た目」が極めて悪い。
その土地や建物のオーナーの「心」「考え方」が透けて見える。
読者の皆さんはそういう人物・・・空き地を柵で囲む・・・について好感を持てるであろうか。
街中の空き地にクルマを停めているということはどこかのお店のお客さんなのである。
もしかして「自分のお店」のお客さんかもしれないし、良いお客さんになってくれる可能性だってあるのだ。
町内で話し合ってみんなで駐車場を共同使用しましょう・・・なんてことは無いのだろうか。

イオンモールなどの大型ショッピングセンターの今の隆盛は上記の共同駐車場・・・それも無料の存在が極めて大きいのだ・・・と思える。
勿論、品揃えの豊富さや店舗のバリエーションの豊かさ、多彩さもあると思うが所謂昔の商店街が負けている一番の根本的問題は、この駐車場の柵にあるのではないだろうか。
象徴的だ。

「立入禁止」「駐車禁止」「〇〇禁止」などいずれの禁止も人間の精神にとって感じの良いモノではない。
大洪水という大変な被害に遭っても少しも「覚醒」していない人々の心を思う時、我が町の復興・再興、まして大発展など起こり得ないのではないか・・・というのが筆者の偽らざる感想である。

「共同体意識の欠落」「みんなでチカラを合わせよう」という地域や組織の発展に「貢献」するというkeywordが欠落しているように思える。

上記の意識があって初めて会社や町も発展するとではないだろうか。
筆者の携わっている「医療」については「公的なモノ」という意識があるので自分の建物はともかく駐車場に柵を立てるというセンスはない。

ありがとうございました
M田朋玖



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