コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 地政学的軍事論2021. 6.25

世界地図、若しくは地球儀をツラツラと眺めていると非常に奇妙なことに気づかされる。
何故、極東の島国である我が国日本とヨーロッパの歴史の流れが似通っているのかと。
細かく見ると「違い」はいっぱいあるけれど、両地域(ヨーロッパと日本)に共通していることが多い。
大陸国で度々起こる騎馬民族の来襲からフリーであったことだ。
ご存じのように中国の超巨大建造物「万里の長城」は北狄、即ち北から攻めてくる獰猛な騎馬民族の脅威から国と民を守る為に築かれたモノである。
ヨーロッパにはそれに類した建物や城は存在しないが地理的にそれらの移動する野蛮な民族の発症地から思いの外離れており日本国の国土もまた周囲を海に囲まれており自然の城壁となって「安全」であった・・・ので文明文化の発展や醸成がすみやかに進められたとみる説があるらしい。
また古代ユダヤと日本の古代神道との共通点も数多く認められていて、歴史の「偶然」と同様に文明勃興が殆んど同時期に起こり、進行し近代を経て現代に至るまで両地域の文明文化的新達度の共通項は多い。
「地政学」とあらためて断わらなくてもこのことに薄々気づいている人は少ないと思うけれど敢えて記してみた。
日本国が第二次世界大戦において戦線を拡張しすぎて米・ソ・中国に敗戦したのは「海」と「陸」の両方に戦域を拡げたという説があり、これを「シーパワー(海)」「ランドパワー(大陸)」の両立と呼称するらしい。
現在中国が掲げている国策の目玉がご存じのように「一帯一路」政策で、これは世界の覇権を確実なモノにする為の同国の元首の野望(欲)であるが、この国家の方針はかつての日本軍の犯した「アヤマチ」を踏襲しているようにも思える。
即ちランドパワー(中国がそれそのものの国)の国がシーパワー(米・英・日・オーストラリア・カナダ・ニュージーランド等)の国のエリアを冒すとひどい目に遭うのではないかと勝手に予測している。
いくら経済力・軍事力が瞬間的にあるとしても昔日の帝国日本のように戦線が拡大しすぎる懸念があり、そもそも「シー」と「ランド」では戦法戦略に違いがあり過ぎてどこかで無理が生じると考えられる。

同じく第二次世界大戦でもランドパワーの国・ナチスドイツがシーパワーの本家本元・英国を我がモノにしようと一気に攻勢をかけたが所謂「バトルオブブリテン」に敗れ「あきらめた」という経緯があり、且つまたランドパワーのこれまた本家本元であるロシア(旧ソ連)に攻め込んだ時にも「冬将軍」という何人にも抗しきれない自然のチカラも手伝ってか見事に敗北してしまった。

これらの戦士上の出来事は遠望俯瞰すれば比較的容易に理解できる歴史のメカニズムであり「流れ」であると思える。
人間がいくら頑張っても自然の脅威について無力であることが多いし、すべての人類の「戦い」という類が地球上で行われてきたということを考慮すれば、この地政・地勢や国勢という視座を無視しては物事の成就達成は難しいと言わざるを得ない。
これらのシーパワーとランドパワーの「せめぎ合い」の詳細は成書に譲るとして、我が日本国はシーパワーの仲間、即ち米・英・加・豪・新西蘭など所謂5アイズの国々、或いは同様のヨーロッパの西側同盟・北大西洋条約機構(NATO)などに加入して自らの防衛基盤と安全保障を確固たるモノにすべきで、これこそが強力なランドパワーの軍事力即ち中国・ロシア或いはインドなどの新興勢力に正面から対峙するのに必要な同盟関係・協力関係だろうと思える。
つまり太平洋と大西洋、北極海からランド(中国・ロシア)を囲むという戦略図式を構築するという・・・。

ありがとうございました
M田朋玖



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