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■ バイク&カーライフ | 2021. 5.12 |
行きつけの「夜の店」がコロナ自粛で時短要請を受け、営業が午後5時から9時。 これは実のところ筆者にとっては結構有難い。 早く行けて早く帰れるからだ。 バイクにしろクルマにしろ小1時間は往路・復路にかかる。 特に退屈はしない。 クルマだと講演CDを聴きながら運転するとアッという間に目的地に着くし、オートバイだと或る種の強烈なスリルと恍惚が時間を忘れさせてくれる。 往復の道程をいかに楽しく過ごすかもこ「遊び」の命題だ。 遅い落日の為に美しく青染された街路の空気とクルマの前照灯や「街の灯」がチラチラと煌めいて思わず息を呑むほど美しい。 その濃密でありながら気のせいかいくらか透明感のある風が涼やかに全身を心地良く湿らせ、そして冷やす。 ギリギリの岸辺まで緑陰の迫る河川の水面が湖水のように静逸な水鏡となって茜色の夕陽を照らし出し益々陶然とした心持ちにさせてくれる。 オートバイの高い視点と広い視野(周囲にクルマのような壁がない)が広々として自然と人など環境を直に感じ取れる。 全身がこの素晴らしい心地良い季節の風を浴びれ、光のエネルギーを受け取れる。 人々の「気」も・・・。 そういう訳で「都会をバイクで走るのが好きだ」。 いくらかナルシスティックな悦びを得ているのだと思う。 SS(スポーツバイク)の前傾姿勢がさらに気分を高揚させてくれる。 それらの自身の姿が「街」の景色に溶け込んで心の奥の深い寂しさを相当に癒やしてくれる。 一方、自然の中を走る時にはハーレーダヴィッドソンやスクーターが良い。 ライディングポジションがスタイリッシュでない分、自然の風景をありありと感受できる。 初夏の素晴らしい陽気が爽やかな風を伴って全身をとろけるような快楽にひたらせてくれる。 こんなに深い喜びは若い頃には無かったように思える。 年齢と共に快楽が深まるのは嬉しいことだ。 自由と反逆・反骨のシンボルとしてのオートバイはこの年齢にしてあらためて格段にその象徴性を増幅させるようだ。 ついでに「若さの証明」「若さの確認」とも言える。 バイク漫画の第一人者「東本昌平」の言葉。 「バイクに乗れることが素晴らしい」 時々思い出すこのフレーズも心こそばゆいが悪いモノではない。 殆んど同年配と想起する東本氏もまだバイクに乗っておられると思うので、この素晴らしい漫画作品を携えてさらにバイクライフを楽しめているという幸福感もある。 オートバイには絶好の良季。 時を惜しんで気力体力をふり絞って彼ら(オートバイ)にまたがっている。 その「口なおし」にクルマ。 これもまた楽しい。 今年ほど車とバイクを楽しんでいる春はない。 記憶する限り・・・。 ありがとうございました M田朋玖 |