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■ バイクの危険度について | 2020.12.30 |
誕生日(12/3)前に夜のソロツーリングを実行するべく12/1の夕方6:30には人吉を出発して高速に入り北に向かった。 空気は冷たく月は冴え冴えと山の稜線の鋭い青陰の上で、その美しい輝きで山野や道路を照らしている。 CBR1000RRはその素晴らしい快音と心地良い振動で乗り手の快感を自然に導き出してくれる。 まさに「エンジンを抱いて飛ばす」というフィーリングでいやがうえにもテンションが上昇する。 東京在住の娘とのやりとりで買う羽目になったこの愛車。 見栄えも乗り味も最高だ。 比較的に安価だったのも嬉しい。 筆者の場合、高価な商品というとその物品の価値が下がったように感じる質でこのあたりの感覚は人にも伝えやすい。 即ち値段(値札についている価格)にかかわらず相対的に金額より価値のあると感じた物品を購入すると何となく嬉しい。 これは誰しものことで「バーゲンセール」などはこの人間心理を利用している。 所謂「お得感」というものだ。 実のところ単純に勘違いなのであるけれどそれぞれに個人の満足感は低くはない。 そんな風な経緯で入手できた愛車CBR1000RR、通称「センダボ」にまたがって早速高速道路に入りいつものように北に向かったワケだ。 買物は北。 観光や遊興は南。 これが世界中の定番的位置関係なのであろうか。 気温8℃。 冷たい夜気を切り裂いて2012年製の国産オートバイを駆る。 この喜びには言葉にできない何かがある。 純粋に楽しいばかりでなく苦行的な側面もあるのだ。 何しろ冬は寒い。 その上前傾姿勢も何やら動物の攻撃態勢でアドレナリンの分泌増を促している。 心臓はその鼓動を早め血圧を上昇させ四肢末端の温度の落下を来す「スリル」。 これはアドレナリンという毒性もある分泌物質が欠かせない。 月は東側の濃青色の美しい山際の稜線でぽっかりと呑気そうにまどろんでいる。 高性能のレーシングタイヤは路面の凹凸を敏感に拾っているが「喰いつき」は良いようで、コーナリングが何となく怖くない。 これを体感できるのも研ぎ澄ました神経の持ち主ならではらしいが筆者の場合、バイク屋さんにも誉められるくらい意外にバイクの状態には鋭い感覚があるそうだ。 勿論プロの人達に比肩できる高いレベルではない。 素人的なレベルで「臆病」なだけなのではないかと考えている。 いずれにしてもこの年でオートバイに乗って楽しめるなんて最高ではある。 何しろ全身の感覚と気力と運動神経など総合的なポテンシャルが若い時ほどには保持されており、且つまた知識情報としては経験として心身に刷り込まれている類もあって、ことオートバイの運転については若い頃よりスムーズな気がする。 それなりに熟達した。 少なくともオートバイについては・・・。 県央をひとまわりして帰宅したのは10時前。 まだ読書も映画も可能だ。 相変わらずあきもせずに「いつかどこかで」だけを観ている。 読書も拾い読み、小説のつまみ読み、情報本やビジネス本の拾い読み。 根気強く完読をめざすというより散読・乱読と中途放棄のすべてが断片的で少しもシステマチックでも論理的にも整理されていない読書傾向だ。 ところで「バイク」という遊び事も男の趣味として人によっては「キケン」のレッテルを貼られる。 そうだろうか・・・と考える。 警察庁の統計によると令和元年の交通事故の全死亡者数の内訳が興味深い。 1位、歩行者36.6% 2位、四輪車33.7% 3位、二輪自動車(バイク・原付含む)15.4% 4位、自転車13.5% この数字には「事故率」が含まれていないので資料としては不完全であるが、全体として総数を見るとクルマや歩行の方が単純に率として「怖い」となる。(危険率ではない) 繰り返すが二輪自動車による割合は15.4%なのである。 その上原付ではあるけれど郵便屋さん達の活躍を見るとバイク・・・「恐れるに足りず」というのが個人的見解である。 いかがであろうか。 経験年数の多い自分自身が老練なライダーとは言い難いがこんな数字を列記すると相当に安心する。 その見かけほどは危険ではないのかも知れない。 ありがとうございました M田朋玖 |