コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 蝉の鳴かない夏2020. 8.29

8月16日(日)には恒例のバイクツーリング。
午前8時にいつもの駐車場に集合。
めざすは大分県「稲水鍾乳洞」。
名称からしたらいかにも涼しそうだ。
国道は水害で殆んど交通止め。というより完全に破壊されている。
人吉−八代間の無料化措置になった高速道路に入りそのままバイクの鼻先を一路北東方面に向けて出発した。

午前中は何とか涼しさを保っていた空気も徐々に熱を上げ正午前には猛暑のレベル。
到着した大分県竹田市の料理店は駐車場も満杯。
玄関には「順番待ちの名簿」がしつらえてある。
太陽は天頂にあり地上を焼き尽くすほどの勢い。
まさしく炎天下。
順番待ちの間に日陰を求めて路地の壁に寄りかかり微かな涼を得て仲間と一息ついた。

焼き鳥定食で空腹を満たし、そのまま目的地に向かう。
総勢7人、オートバイ6台を駐車場の木陰に並べると筆者と後輩(高校の)を除いた5人は鍾乳洞に入館したようだ。
独りだけ別行動。
いつものようにベンチと緑陰であつらえられた休憩所の地べたに座りしばしの仮眠。
蝉の声と時々吹き流れる涼やかな風が疲れた肉体を癒やす。

蝉の声がこれほどかしましく大きいとは・・・。
久々に味わう夏の味わい。
当地人吉ではここ数年この経験できずにいたことをあらためて確認して驚いた。

午後8時30分。
夜に帰着して軽い熱中症。
全身が熱く火照っている。
クーラーの中でも少しも涼しくならない。
めまいと立ちくらみ、軽い吐き気もある。
熱中症!?どうやらコンビニ休憩時に水を飲まなかったことが原因らしい。2度もパスしてしまった。めんどくさくて。やれやれ医者の不養生を地でいってしまった。
階下にいるはずの看護師さんに頼めば点滴をしてくれるだろうけどここは遠慮して自力で治すことにした。
水を少しずつ飲みながら静かに横になっていると次第に気分も良くなり熱感も消失して来た。
2時間程経過した後、サッと入浴して就寝した。
午後0時30分。

翌朝に起きて蝉の声を確認しようと外に出た。
殆んど無音だ。
蝉の声も全く無く小鳥のさえずりが微かに遠くから聞こえてくる。
ここ数年人吉市内で殆んど蝉の声を「聞いていない」・・・ことに気づかされて思わず慄然とした。
これほどに自然の変化が激しいのに人々は気づかないのか。
自分も含めて。
「人間同士」の「人口的」な諸々の活動に追われて自然の大いなる豊かな恵みのありがたさに目や耳を傾けない。
本来なら精緻で正調な自然環境に人間が存在できていることを多くの人々が忘れてしまっているように思える。

最近は訳の分からないウイルス騒動に明け暮れてこの自然の恵みの豊饒さに意識が向かない。
本来は神事であるお祭りを怠ったりして神の怒りに触れたのではないかとも思える。
「神=やおよろずの神=大自然」という思想に支えられて日本の伝統文化が育まれてきた歴史。
それらをおろそかにする人間達への神の「はからい」が洪水だったのかも知れないと思う。

地元人吉の国宝・青井阿蘇神社には物産館(土産品店)が建ちインバウンド(外国人旅行者)の観光客が訪れ宿泊客を集め、海外の悪銭を求めて棲息していた。
それらの業界全体とその関連施設を見事に山からの大水が押し流してしまった。
日本の三急流球磨川の清流は大量の汚泥を携えて市内の中心街と下流の山村を破壊し尽くした。
これらな災害は「自然神」の警鐘とは言えないだろうか。

確かに予兆はあったのである。

大自然の僅かな変化でも生物には甚大な影響を与える。
蜂や蝶々、蛙、オタマジャクシ、ゲンゴロウ、渡り鳥、ツバメ、鳩、毛虫・・・無限に存する自然の生物達は自然の変化にとても敏感だ。
「真夏に蝉が鳴かない」なんて・・・。
深刻な異常事態なのだ。
郡部の山奥から通勤して来るスタッフに尋ねると家の周辺では蝉が激しく鳴いている・・・と。
これらの情報から鑑みるに今回の当市の大洪水の「予兆」はあったと見るべきかもしれない。
自然(神)は準備していた。
ひとつの警鐘として。
人間達に気づかせる為に。
神を、自然をもっと敬え・・・と。
「蝉の声」はそう告げている気がしている。
何とかウイルスどころではないのだ。
人々も早く正気に戻らないと、大変だ。そんな気がする。

ありがとうございました
M田朋玖



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