コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 男目線・女目線2018. 5.18

先日テレビで「ココ・シャネル」の特集があってチラッと観てみた。
晩年の実物の映像では自身デザインのシャネルスーツを老いて痩せたカラダにまとって、例のように右手の指先にタバコを挟んでいくらか猫背で朗々と語っておられた。

曰く「男目線の服は絶対に造らない」と。

20世紀初頭、女性のモードを革命的に変容させたココ・シャネルはまさに時代の寵児。
世界大戦の影響もあって、女性が社会進出をするのにシャネルのデザインしたシンプルで機能的で動きやすいファッションは時代によくマッチしたようだ。
「天運は大なり」
どんな才能も時代の流れに乗らなければ成功することはできない。
これは「時中」と中国の古典では言う。
20世紀という激動の時代に突入する時、天から遣わされた美しい使者のようにココ・シャネルはその天分を思う存分発揮して世界中の女性のファッションをリードした。

・・・ただし冒頭の言葉「男目線云々」がいただけない。
筆者が男だからだと思うけれど、やっぱり女性は男性にとって可憐に美しくしてもらっている方が有難いし、人類の維持発展に望ましいと思える。
これは男性にも言えることで「女目線」を持たない、もしくは持とうとしない男性の人生も結構悲惨である。
それらの傾向のある男達の「男性残酷物語」を時々見かける。
男の好き好みだけで生きていると女性にカラキシモテないとというコトが良く起こる。
モテないだけなら良いけれど全くそちら(女性)に「御縁がない」なんて言う御仁も世間には散見されるようだ。
また実際にそういう男女が増えていると思われる。

ファッションというのはただの服装だけではなくライフスタイル全体のことを指すと考えているので、食事の仕方から遊び方、クルマやオートバイ等の趣味、スポーツなど全てにわたって常に「女性の目線」を意識するようにしている。
つまりカッコ悪い類は避けているし、あまりにマニアックになり過ぎないようにもしている。

これは筆者自身が中学から高校まで男子校に進学し、大学もまた当時は女子学生の極端に少なかった「医学部」であったので、長い間「女性の目線」というものを全く考慮しないで生きて来て、全然女性にモテなかったという事実と女性との人間関係の構築の難しさに考えが及ばなかった(これは今もそうである)結果、長い間ずい分と彩りの無い殺風景な人生を歩んできた・・・という経験に基づく。

書店にそれら「女性の目線の研究」みたいなコーナーがあったらそれにギッシリと並べられるくらいその方面の本を10数年かけて読みふけったものだ。
それでも女性の心理について今でも疎い。
「考えたり調べたり」しないと相手(女性)が何を考えているのか見当もつかない・・・ということが起こる。

今は「トランスジェンダー」とか「Xジェンダー」とかいう言葉も出現して来て、あからさまに「男だ、女だ」と声高に述べ立てられない時代になったのでさらにヤヤコシイ。

「男目線には絶対・・・」なんて述べておられたシャネルさんに拍手喝采を送る女性は当時も今も数多いとは思うが、少し考えてみれば現実として今もまだ世界中どこの社会も「男社会」であることは紛れもない事実であるのでそのような意識は男女双方にとって有害ではないかと思える。

男女共、相手(異性)の目線になることはかなり有益で実利的ではないかと思える。
世の中の半分は男性であるワケだし、男女が睦み合って家庭をつくり、子を成し、人類が永続的に進化発展して来たというのは世界中に広く周知されたことである。
何よりもファッションそのものは同性同士で競い合うより異性を意識した方が楽しいと思うのだけれど・・・。
動物において異性を惹きつける為に雄は大きく美しくなるそうであるから雌においてはそもそもそんな傾向がないのかも知れない。

これまたテレビの話題であるけれど「女性の下着」についての特集があって、これにもショックを受けたのであるが、それは多くの女性が男性よりも女性を意識して下着を選択するというアンケート調査の結果を知ったことがある。
女性同士で下着を見せ合う筈はないのに・・・「勝負下着」というものが男性向けではないということに強い驚きを感じた。

そもそも「勝負下着」という考え方を持ったことがないので、あらためて女性心理の不可解さを「勉強」した次第である。

男目線・女目線といった場合、やはり最も気になるのは体形である。
女性の場合、皆さん一様に「痩せ」願望が強いようで、筆者の観察では男性目線よりも数値的に3kgから5kg、中には10kgの落差が存するようである。
つまり男性目線で言うと「痩せすぎ」の女性を女性は好み、男性は好まないということが起こっているような気がする。
また性欲の減弱した、もしくは諦めた女性に拒食や過食など摂食障害や痩せ願望が強いようである。
また最近流行っているらしい「腹筋女子」というの個人的に完全にアウトでハッキリ言って気持ち悪い。女性のお腹は古代かの絵画や彫刻のように柔らかそうに膨隆してあるのが美しくセクシーで可愛らしい。あらゆる年齢で。

実際に太っている女性の場合、男性の好みに良く合致するようでこれは米国を中心とした日本や韓国を除いた太平洋沿岸の人々に強い傾向で、ヨーロッパなど大西洋沿岸の人々の場合、肥満女性がいくらか好まれない傾きがあるようである。

肥満女性の場合、離婚は少なく、逆はそれが多いという特徴が観察できる。
言葉の「綾」とも受け取られるかも知れないが「肥満者の円満」という言葉が成立する。
女性の場合、多分に「幸せぶとり」ということがよくあるようで逆は僅少である。

また男性に愛されている女性、愛されやすい女性は一目で分かる。
それは男性目線の分かる人で、この心理的仕組みは当然ながら男性にも当てはまるようだ。
つまり女性目線の分からない男性は自らの神経質さや金銭への細やかさ、趣味嗜好へのこだわりや、料理の味付けなどへの執着や、強迫的な清潔性へのこだわりなど女性の予想だにしないであろう欠点を露呈させて女性の心をひどく失望させることがままあるようである。
勿論逆のパターンや目線違いもある。
いずれにしても男女両方の目線に今はトランスジェンダーの目線にも「なれる」ことが望ましい。
冒頭のシャネルのようなコダワリやセンスは一般人常識人には有害無益である。

ありがとうございました
M田朋玖



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