[戻る] |
■ FJR1300 | 2018. 2. 2 |
平成29年12月に購入した(買い替えたと言っても良い)10年モノのヤマハFJR1300は結構良いバイクだ。 総重量400kgとやたらと重いが少しも寒くないし疲れない。 ネットで調べたとおり「楽バイク」そのものだ。 前車、カワサキninja14Rは色もスピードも加速力もスタイル、ライディングポーズも素晴らしいがいかんせん寒いし疲れる。 ジャンルはスポーツツアラー(スポーツバイクと旅行用)となっているが、コンセプトが中途半端だったような気がする。 同じ系列のスズキの隼の方が「楽」だそうである。 チョットだけ乗った感じ(隼)では14Rより軽いと感じた。 カワサキ14Rの場合、重さと疲れがミックスしてカラダが疲れている時には乗って数百メートルで「疲れる」という感覚を味わい、同じカワサキのW800に乗り換えることがしばしばあった。 W800もかなり良い感じのバイクであるが、冬は寒い(ネイキッドの為に)しスピードは出るが2気筒なので基本的に出してはイケナイオートバイだ。 レッドゾーンが8000回転くらいから始まる汎用回転数の小さなエンジンなのだ。 エンジンクラッシュまで経験させられたので、こと飛ばすことについてカワサキW800は少々物足りない。 そのクラシカルなスタイリングと色(黒一色)はナカナカ魅惑的ではあるけれど・・・。 その点FJR1300は或る種の懐かしさを憶える。 高校時代に登場したホンダCB750、所謂「ナナハン」の感覚に少し似ている。 大きくて、重くて、速い・・・という感覚だ。 それでバイクを操る喜びとして懐かしさというのは或る意味かなり重要で、少年時代の憧れの大半がオートバイと女の子であった時代に思春期の殆んどを過ごしたという理由によると思われる。 実際にナナハンにまたがって運転したことはない。 友人のピカピカの新車のソレの後ろに乗せてもらっただけである。 その一瞬の感覚が60代になった今でも鮮やかに、ありありと心にもイメージにもカラダにもよみがえるのだ。 多くのリターンライダー・・・ヘルメットを脱ぐと白髪頭や禿頭に皺だらけの顔の中年ライダーを見かけるにつけ、恐らく同じ感性感覚なのであろうと思える。 10年ほど昔に行ったヨーロッパ旅行でもそうした年配のライダーを観光地で数多く見かけたので、少し遅れて日本もそうした光景が日常化しているように見える。 ただしファッションとか体格とか顔つきはヨーロッパ人の方が素敵に見える。 そうした男女(ヨーロッパ人)の場合、日本人のようにカラフルでなくバラエティーでもなく、どこかモノカラーで、シンプルで、統一感があった。 このあたりのセンスはどこから来ているかワカラナイが最近はこれらの傾向も日本文化の世界的台頭のせいかスタイリッシュな統一感については失われつつあるようだ。 FJR1300はヨーロッパで特に白バイに採用されて爆発的に売れたらしい。 同じサイズ、同じコンセプトのBMWの同型タイプを模してヤマハが製造したようだが、流石に日本車らしくその性能と耐久性においてBMWよりも勝っていたのかも知れない。 実際はBMWの方がもっとジェントルで優しくデリケートである印象がある。 筆者としてはバイクもクルマも出来るだけメンテナンスフリーで「バカチョン」が好きなのでヤマハのバイクは「買い」であった。 オートバイの外車なんてクルマでも怖いのにオソロシクて乗れない。 知人の外車(バイク)乗りは故障が常態化しているのに懲りずに乗っている。 考えられない。 走っている「途中で止まる」ことに恐れを持たないのが不思議でならない。 実際にツーリングの時に止まるのを何度も見た。 それは場所によってはかなり危険であるだけでなく後処理がかなり面倒臭い。 修理には時間もお金もかかる。 後部シートの横に大きく張り出して取り付けてあるパニアケース(プラスチック製の荷物入れ)も見慣れて来て、乗り慣れてくるとそれが無いよりも安定感もあるし、見栄えも良い。 元々それ(パニアケース)が付いている状態でのツアラー(旅行車)なのであるから・・・。 欠点としてはネットの情報にもあったように6速でなく5速と夏の暑さらしい。 夏については未体験であるので割愛するが5速しかないのはイタダケナイ。燃費にも響くし高速運転が楽しくない。 加速とブレーキと防風防寒については申し分ない。 これがヨーロッパ受けした理由だろう。 このサイズの大きさもヨーロッパ人の体格・・・地域によっては平均180cm〜190cm以上という国々の巨漢の男性にとってそれは丁度良い大きさなのであろう。 燃費についてはヨーロッパの方が日本よりガソリンが高いという環境であっても、何せ公用車(警察用の車輌)であるのは問題ないのかも知れない。 ガソリンの値段については日本人の想像に反してヨーロッパと石油の生産地・産出地、中東は距離的に近くても大型タンカーの通路として地中海と紅海を繋ぐスエズ運河があるが、この貿易通路は超大型タンカーの運行を許さない。 分割して運ぶか昔ながらの南アフリカを回るルート、即ち喜望峰ルートを選ばなければならず、中東と日本を結ぶルートよりもかなり遠くなる・・・ということに起因するそうである。 どんな大型のタンカーでも日本−中東の間では航行できるそうである。 ・・・紛争さえなければ・・・オイルレーンを封鎖さえされなければ・・・。 ただしFJR1300はそのスタイリングとライポジから見かけとして年を取った感は否めない。乗っている格好がイマヒトツだ。バイクそのものの造形美は問題ないとしても。 仮定としてFJR1300からninja14Rに乗り換えたのであれば瞬間的に後者に夢中になったはずだ。その軽快な走りと抜群の加速力、安定感に。 ありがとうございました M田朋玖 |