[戻る] |
■ 疫病の世紀 | 2020. 5. 4 |
最近の報道を見ていると新型コロナウイルスによる「新型肺炎」は「疫病」に「格上げ」になる勢いだ。 「疫病」即ち「ペスト」を筆頭に天然痘・ジフテリア・結核・コレラ・はしかなど世界的に蔓延し大量死を来たす厄介な大流行感染症。 感染「症」というくらいで実質的に「病気」ではない。 人間は日頃から種々のウイルスや細菌を身近にも体内にも保持し上手に共生生活をしておりウイルスなし、細菌なしの生活環境こそ異常状態と知るべきである。 所謂、疾病の原因となる病原体は細菌・ウイルス、いずれも動物(ネズミ・牛・豚)、昆虫、鳥(コウモリ?など)を媒介しており、これらと近接している人々に発生することが多いとされている。 黄文雄という台湾人の著書「新型肺炎」を読むと殆んど全ての疫病の源は中国とのことだ。 凄まじく悪い彼の国の衛生環境は、日本などに比べ劣悪で極めて不衛生であるらしい。 糞尿の取り扱い、野生動物や人間を含めあらゆる生き物を食する習慣があり、農家の獣人同住の習慣や、儒教思想に欠けたる考え方「清浄」。「外」を清める思想の欠落が中国人の生活様式の特徴であるようだ。 つまり公衆衛生についての感覚や道徳感が欠落しているらしい。 同著者は台湾出身。 日本の領土であった同国は敗戦になった時、中華民国の総統・蒋介石と国民党政府を台湾にもたらしたことが、日本国の教育で培われた衛生環境を破壊したと述べている。 台湾人や香港人の中国人への嫌悪は思ったより強烈で中国の周辺国の「嫌中」思想のようだ。 ここら辺の国民感情はロシアの周辺国と同様。 ツーリングの時に会ったアジア人は「中国人k?」と英語で尋ねると怒ったように「香港人だ」と即返された。 同じ言葉を話す同じ民族なのに。 そもそも中国は多民族国家とされている。 ヨーロッパを中心に14世紀に起こった「ペスト」の大流行もモンゴル帝国のモンゴル軍騎馬兵の中央アジアへの侵出によって「ペスト菌」がヨーロッパにもたらされたらしい。 興味深いことにペストの流行もポーランドには至らず、ユダヤ人の同地への大移動のきっかけにもなっているようだ。 世界史を俯瞰すると疫病の伝染経路が結果としてその国の政情を変化させるようだ。 中国の各王朝皇帝は儒教思想による「天子思想」を持つので疫病を発生させた(?)天子(国家の指導者)は適任ではないと国民や官(党幹部)より判断されて失脚してしまうことが多いらしい。つまり「徳」がないと言うわけである。 独裁者を目指し「党主席の座」を法的に「任期はなし」をしたばかりの「中国最高指導者」習近平氏も内外の圧力で、特に内圧を抑えきれるか彼の人の行方には果てしなく暗雲が重く垂れ込めている。 過去の歴史を辿れば所謂独裁者が悲惨な末路を甘受させられることが多いことをお忘れのようだ。 党指導部への民衆の批判はこれまでになく激しいらしい。 またグローバル経済の中心的存在であった中国の地位は大きく揺らいでいる。 つまり「中国外し」に向かっているようだ。 最近EU離脱をしたイギリスと日本の再興隆というシナリオもあるらしい。 それはイギリスはともかく民度の高さに代表される日本国の美質が今まさに大きく注目されている。 「たそがれゆく日本」「もう終わった」と見なされていた日本。 このことは多くの日本人が自覚しなかったこと。 再び日本回帰への向かうと考える人もいるようだ。 「中国バブル」の終わり。 それが図らずも疫病によって生じさせているまさに「歴史」は繰り返すだ。 21世紀も疫病の世紀と言えるかもしれない。というより疫病は人類の歴史に不可欠な要素で、それを乗り越えて生き延びたこともまた歴史書にキチンと記されている。 あらためて「適者生存」とか「自然淘汰」という言葉が思い浮かぶ。個人も企業も適応出来ない類は淘汰されて行く。 経済活動における「成長神話」の終焉。限りある地球資源の適正利用にとって世界経済の急減速は長い目で見れば良いことかも知れない。全ての人が家に籠って静かに「考える」時なのだ。多分。 ありがとうございました M田朋玖 |