コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 電気自動車2019.12.25

ニッサンの営業マンが知人友人の付き合いで、その関係から会社のクルマが殆んどニッサン車になっている。
それでワガママを言って新しく出たスカイラインR400と電気自動車の「リーフ」ニスモ仕様を貸してもらうことになった。
予想外にR400がツマラナイ一方で「リーフ」は楽しかった。
エンジンのガタつきがなくモーターの静穏な微振動が心地良い。
ガソリンエンジンの「ガォー」という唸り声や振動には何かしら環境と心に不適切で不愉快なエネルギー消耗を感じる。
それで我がレクサス600hと並んで駐車場に停めてあるのを見るとついつい借りている電気自動車に乗り込んでしまう。
そのイデタチは大型ファミリーカーとSUVの中間的なモノで、今のクルマのデザインとしては平凡な類だ。
それでも一見はレクサスLSより大きく見える。
実際室内も結構広くゆったりとしている。
実に滑らかなモーターの回転で車体がスムーズに前に押し出される。
電気の残量計も航続距離と並んで表示される。
まずは出かけてみるコトにした。
高速に入ってしまった後で「給電」のやり方も知らず携帯電話も忘れてしまっていることに気づいた。
電気の残量計と自らの運転の方法と高速非常駐車帯の緊急電話だけが頼り。
その日、12月11日(水)は寒気も半端ない。
3℃前後。
もしかして電池が絶えてエンジンが停止したことを想像する。
恐怖心が胸の中で疼くように点滅する。
携帯電話がなくJAFにも連絡できず道路脇に設置された緊急電話ボックスから電話してパトカー、消防或いはもよりの高速道路管理会社(NEXCO)に助けを求めることになる。
それまで車中で凍えながら待つ・・・というカワイソウな事態。
外気温の低さも相まって実にオソロシイ。
こんな気分を味わいたくない自前の古いガソリン車にすれば良かった・・・。
静粛性、アクセルレスポンス、広い室内などガソリン車やディーゼル車にはない独特で微妙な魅力がある。
中古でもっと安ければ手に入れようとしたかも知れない。


それにしても新車の試乗会に何度出かけても帰りに我がレクサス600hのハンドルを握ると「これが良い」「これで良い」と買い替える気が起きない。
それほどの「完成度」というワケではなく全てが絶妙にバランスしていて、のったりとした乗り心地、意外に良い加速性能、足まわりの鈍感さ、いい加減さと或る種の細やかさは融合した「日本の高級車」の思想が込められていて、やはり名車なのかも知れないと思える。
ただ電気自動車は確かな未来の自動車としての手応えを感じる。
電気バイクにも抵抗がないかも知れない。
何しろ想像以上に乗りやすい、環境にも優しい。
未来は今より素晴らしい・・・かもと感じさせてくれるクルマであった。
ただ時代的に給電施設の数と電気の計量について大きな不安がまだある。
これは新しい機器の登場の際には必定のことなので仕方ない。

未来というのは常にそうなのだ。
「不安」「心配」が伴い、いくらかそれに親しむには少なからずの冒険心を持たざるを得ないこと。
あらためて自分自身が保守的な人間であることを見せつけてくれた電気自動車体験であった。

ありがとうございました
M田朋玖



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