コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ トップガン2019. 5.13

無事に元号が変わって、めでたく令和となった。
令和元年5月1日というワケである。
雨カンムリを乗せると零となる。
零はゼロ。
日本国が零落(落ちぶれる)しなければ良いが・・・。
その前兆があらゆる分野に発見され少しく心配である。個人的には「令明」の方がイケてる感じがする。「黎明期」を想起させるし、「維新」と連想される。新しい出発。

良くも悪くも元号というものがその時代をシンボリックに具現してしまうものらしい。

因みに江戸時代の飢饉発生の元号をザッと調べてみると興味深い結果だった。
江戸四大飢饉は「寛永」「享保」「天明」「天保」
また他にも「宝暦」「元禄」とある。
字画が悪いのは「天明」12画、「宝暦」22画。
後は17画、18画、13画と凶数ではない。
ただし「享保」とは「享年」を想起させる。
これは死んだ時の「年齢」のことだ。
「天が保たれる」「天が明るい」などその意図に沿って天候の不順を具現化しているのが不気味だ。「天」候は「明」るく「保」たれ(慈雨が降らなかった)。その上、とにかく江戸時代の当時気温がやたらと低かったらしい。そりゃあ飢饉になりますよ。
何事も「保」ったら良くないような気がする。なにしろ成長しなさそうだ。
「宝暦」とか「元禄」と「寛永」には何も不吉なモノは感じないが「渇望する事柄は実現しない」を現しているのかも知れない。
いずれにしても何かしら不吉な予兆を包含しながら新元号で西暦2019年の5月は始まった。

この季節に定例的に観る映画が「トップガン」だ。
1986年の米国の作品。
世界中で大ヒットして興収が3億500万ドル(世界)、39億円(日本)だったとのこと。
日本の興収トップは宮崎駿の「千と千尋の神隠し」
308億円には及ばないが「大人」の映画としては相当に売れたと言って良い。
実に単純な物語で映像的な工夫もそこそこであるのに何度観ても飽きない。
面白い。
元気になる。

好きなオートバイシーンもほんのチョットしか出て来ないがそのインパクトたるや強烈なものでバイクは「ああいう風に乗るんだなあ」みたいな、当時としては衝撃的なオートバイの撮り方であった。
カッコヨサを通り越してひとつの古典としての男の美を感じさせてくれる。
車種は我らがカワサキGPZ900R、黒と赤のツートンカラーに米軍のステッカー合計16枚くらい貼ってあって、それが微妙にすすけていて「乗りこんでる」という作為が施してある。

この映画は傑作だ。
だって何度も観れるモノ。
多少臭い場面、あざとい場面もあるがカットが短いので殆んど気にならない。
何しろ主演のトム・クルーズとカワサキのバイクのマッチングが素晴らしい。

ジーンズと本革の軍用ジャケット、白い清潔なTシャツ、テンポの良い音楽がテンションをさらに上げてくれる。
オモシロイ映画に物語とか不要なのかも知れないと思う。

舞台は砂漠にあるネバダ州ラスベガス近郊の海軍基地。
西海岸に近い。
明るい日射し、乾燥した空気、砂漠と荒涼とした山を眼下に空中戦のトレーニング。
所謂戦闘機同士の「ドッグファイト」を精鋭の若いパイロットが国中から集められほんの数週間の訓練を受ける。
たまたまその卒業式にインド洋で紛争があり、トップガンの卒業生が応召され敵を見事に粉砕する・・・という物語。

それにケリー・マクギリス扮する女性教官と主人公のラブロマンスが入れ込ませてあり割と定型的なアクション、ロマンス、戦争と特に男の観賞者からすると結構見応えがある。
何しろ最新鋭のジェット機や空母、オートバイ、クルマ(ポルシェロードスター)が「出演」している。
5月は必ず一度は観る映画だ。
そしてオートバイに乗る。
軽装で・・・。
トップガンの主人公のように・・・。

お陰で我が赤色のCBR650にはステッカーが無数に貼られた。
それは日本の自衛隊を中心にバイク部品・用品メーカーのロゴから日本の旭日旗、USA、イングランド国旗と少しも統一性がなく適当に隙間がないくらい貼りまくってある。

そうやって自分なりのカスタマイズ・・・それはバイク愛好家達のメカニカルな類ではなく・・・をして楽しんでいる。
かなり簡易で安上がりな楽しみ方だ。
これで何となくさらに安全装備をしたような気分になるから不思議だ。
頭の中のイメージとしてそういうデコレートをしたバイクの「事故」のソレが浮かばないからだ。
実際はそういうことはないのかも知れないが、こういう自分のイメージについては他の人よりも大事にしている。

物事は常に「イメージ」と「言葉」が先行する。
勿論本人の自覚なしに生じることが多いので車外にしろ、車内にしろ、飾り物や貼り物には用心している。
潜在意識が記憶された映像や言葉がコッソリ侵入して物事や物質を現実化してしまうからだ。

今回はからずも手に入れたホンダ赤色のCBR650も何と6年前に知人の子供から頂戴した同色の模型を診察室のシャーカステンの上にホコリをかぶって陳列してあるのを発見してあらためて「そうかあ」と得心した次第である。

鹿児島市内の有名なバイク部品屋さんに立ち寄った時、小型の黒いバイクに「今日も死ななかった」という日本語の文字のステッカーを見て驚嘆した。
ご本人は小柄ながら少しイケメンの若い男でその顔貌にそれらしき表情を微かにたたえていて逆に強い魅力を感じた。
それらの覚悟をして乗っている者もいるということをあらためて知ったと同時にバイク乗りの人々の心の奥底を垣間見たという実感がある。

件の「トップガン」も生命知らずと無鉄砲、冒険心と競争心と自信と自己不全感の混合された内面をうかがわせる。
それらの心の状態とバイクをかっ飛ばす、超音速ジェット戦闘機を巧みに操る・・・というパーソナリティーとよく重なっているのだ。

そんなこんなで世界中に強烈なインパクトを与え、カワサキのバイクを世に出したそれを好む男たちの金字塔的作品と言える。

それ以前からアラン・ドロンがカワサキ乗りだったりして大昔から・・・即ち子供の時からバイクはカワサキと思い込んでいて、それが急にホンダ乗りになってあらためて自らの心の旅路を再発見した次第である。
映画ってホントに凄い。
その影響力において。

ありがとうございました
M田朋玖



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