コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ H22019. 4. 9

2012年6月の愚コラム「スーパーバイク」を読むとninjaZX14Rの新車購入時の感動が記してある。
新型の同系列のカワサキH2SXSEは前者のレベルのはるかに超えて乗り易い。
取りまわしはその重量(260kg)が同様なのに走り出した時の「軽い感じ」はまるで「羽根のよう」だ。
音もいくらか高い周波数の軽い音。クラッチもブレーキも、とにかく全てが軽い。
それなのに高速を飛ばしているとドッシリとした安定感は「ザ・カワサキ」のモノで絹のように滑らか。
路面をすべるように舐めて行く。
その為に高速のカーブでも安心して追い越しが出来る。
「腕が上がった」と勘違いしてしまう。
これ程の乗り心地なのか。
「緑鳳の背中に乗って大空を駆けているような感覚」を味わった。
高速から見える街の灯りや車のライトですら美しい電飾のように目に映じる。
月光や星々もまた鮮やかに目を癒す。
それほど運転に「ゆとり」を生じさせる快適さ、楽さだ。

まさしく「至福の時」を味あわせて貰える世界最速のオートバイがこのカワサキのフラッグシップ、ニンジャH2。

カワサキブランドの粋を集めたこの精密機械の人間に与える快楽には驚嘆すべき感動を憶える。
これは勿論、誰でも味わえる喜びではないけれど近々のオートバイ人口の減少の一方で、高齢者のライダーのいくらか増加傾向を思慮すると、是非ともこの快楽を味わって欲しいものだと思う。
何故なら高齢者の快楽は限定的であり、残された時間もあきらかに少ないからである。
それらの快楽のひとつであるオートバイは、もしかしてその人物が健康で経験があるのなら高性能の自動車などよりはるかに安価で手軽に楽しめる「遊び道具」と考えている。

これはninjaH2SXSEの「美質」であるが難点もある。
それはかつて筆者が5年あまり乗用していたninjaZX14Rと同様に、その「重さ」と「速さ」と「ポジション」である。
夜一人で高速を飛ばすには・・・それも短い距離なら・・・乗るのが快楽であるが、仲間と一日、或いは半日でのツーリングとなるとその疲労感に独特なモノがある。
取りまわしが悪く、そのスピードの速さによって神経が疲れ果てるのだ。
このオソロシイバイクは生命がいくつあっても足りない・・・という一種の恐怖感覚を味あわせられる。
それで神経を擦り減らし・・・これはストレスと呼ぶべきである・・・休憩時にそれ(H2)に再び跨るのを躊躇してしまう。
乗るのがあきらかに苦痛と感じる。
瞬間的に「置いて帰りたい」などと思ってしまう。
「ニンジャは疲れる」とオートバイ雑誌にも書いてあったがまさしく「そのとおり」で、以前書いたように忍者(ニンジャ)は「忍耐する者」の略に違いない。

その翌日(H2に乗った日の)にホンダCBR250Rに乗って、朝9:00から夕方6:00までツーリングに出かけたが、こちらは楽しいばかりでちっとも「疲れない」
さらにあらためてCBRの良さを味わった次第である。

H2はとてもゴージャスで美しい。色とスタイリングと絹のような滑らかな走りはとても素晴らしいものである・・・がいかんせん、この「疲れる」感覚が残念だ。
これは以前所有していた14Rと殆んど同様の類で、その美しいラメ入りのグリーンの車体ですら反射的に嫌悪を感じてしまうレベル。

オートバイは乗り味とかフィーリングとか感覚が最大の魅力である。
そんな特質をカワサキのバイクは充分に備えている。
それでも今の筆者には「合わない」と強く感じる。
こんなことがあるなんて・・・不思議である。

しみじみとカワサキ乗りからホンダ乗りに変化している自分を感じる。
しかし「カワサキ」は何故こんなに人気があり、多くの人にもてはやされるのであろう。

そのデザイン、色、スペック(カタログ上の)はホンダをはるかに凌いでいる。
それでもこの「乗りにくさ」はいったい何故なんだ。
周囲の期待に反しH2は早晩手放すことになるだろう。
こんなに疲れるバイクはない。
それは午後から夕方までの半日のツーリングなのにヘトヘトに疲れ果て、帰着して7時前には早々に就寝するくらいに。
「神経の摩耗」を感じる特別な疲労感だ。

過去10年近くの「疲労」を思い出させる「色」カワサキグリーン。
その美しさと「裏腹」に生じる。

とんでもない美人と出会って肉体関係を持ったら、その素晴らしい肉体と技巧で昇天するほどの快楽を味わう一方でコトが終わった途端に強い疲労感と虚無感に襲われる・・・。
事後に悦楽でなく嫌悪感を味わう・・・というのは「相性」の問題に違いない。
同系列のカワサキニンジャ14Rに喜々として少しも疲れずに乗っておられるライダーの方々が男女共に数多世間におられる一方で筆者のこの感覚は奇態だ。

こんなことに気づかされてくれたのもホンダCBR250Rであった。
何か違うのかをまだうまく説明できないでいる。

H2は「奥さん」タイプではなく「ソープの女王」「クラブの美人ホステス」。
チラッと接触するのには良いが毎日だと倦きる、疲れる。
ウットウシイ。
お金もかかる。
「H2」とかけて「ふるさとの山」と説く。
その心は「遠きにあり思うモノ」
オソマツ。

ありがとうございました
M田朋玖



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