コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

[戻る]
■ Xmasツーリング2018.12.27

平成30年12月24日は振替休日の月曜日。
律儀にも天気情報どおりの晴れ。
前日のしぐれた暖雨も朝にはスッカリやみ、真冬とは思えない明るさと暖かさ。
朝の風が冷んやりとして心地良い。
絶好のツーリング日和だ。

午前9時30分には市内を出て高速で一路、熊本県西方向に在る天草島に向けて久々のツーリングに出発だ。
大型バイク4台。
それぞれ67歳、65歳、62歳、48歳の良い年の男性ばかり。
60代は同じ高校の先輩後輩にあたる。
このことは普段思いもよらない不思議な現実だ。
県内でも有名なカトリック系のミッション校の私立熊本マリスト学園。
どちらかというと裕福な子息の通う授業料の高い中高一貫教育の男子校(当時)だ。

60過ぎてもオートバイに乗って遊び呆けているのであるから率直に言って元「お坊ちゃま」には違いない。
そういえば同窓同級生には世間ズレした変人が多い。
勿論自分も含まれる。

我が愛車、YAMAHA・FJR1300も冬バイクそのもの。
巨大な防風スクリーンとグリップヒーターと防寒ウェアで快適なツーリングだ。
スピードも或る程度は出る。
排気量なみには。
陽光に照らされてキラキラと美しいエメラルドグリーンに輝く有明海を右手に見ながら、時に両側に見ながら走る行路が心を浮き立たせる。

リーダーのスキンヘッド(62歳)が巧みなライディングとコース選択で「広域農道」と呼ばれるクルマの少ないワインディングロードを一路目的地へとめざす。無心に飛ばしていると、あっという間に天草の最大島にある天草市(旧本渡市)に辿り着いた。
それは正午をまわる数分前。

信号待ちで左手の角地に建つ「うどん屋」の看板の下の駐車場に4台を並べて停めた。
とても美味とは言えない料理を平らげ、いつものように筆者だけ帰路に就いた。
だいたい近頃は精神と肉体が団体行動に寄り添えるのは午前中いっぱい。
あとはオートバイそのものが苦痛になってくる。
音と振動と緊張が・・・。

帰路。
不知火海に面した不知火「道の駅」の木陰に倒れ込んでひと時の仮眠を取った。
それはとても心地良いものでタンクバッグを枕にヘルメットを右手で抱き、頭を木柱の根元に寄せて西陽を避け、他の身体部分は冬のうららかな(?)陽光に晒して暖をとる。
冷ややかな風が顔だけに吹き当りロケーション、ポジションとタイミングと絶妙にバランスされたこのひと時の天恵のような午睡を心ゆくまで味わった。

キッカリ20分。
しばしの仮眠はかなりのエネルギー充電を我が心身にもたらしたようで、電源を入れたパソコンのようにシャキシャキと全身が気持ちよく活動するのを感じる。
西側の端にある公衆トイレで用を済ませ、再び大型バイクにまたがった。

馴染みのライダーズカフェに立ち寄りアイスコーヒーを一気に飲み干し駄弁に興じてそのまま高速に入りパーキングエリアごとに休憩を取りながら家路をめざした。
冬の夕暮れの風の中、車列を縫いながらひたすら走る。

東の空にはほとんど真円に近い満月がキリっとしまった鮮やかな輪郭を保って地上を青々と染めている。
山が、街が、クルマが、空がヘルメットの外側で、早回しの録画映像のように後方に過ぎ去ってゆく。
そうして人生の時間の短さ、はかなさを思うのだ。
いつものように。
さまざまな記憶や思考やイメージが脳の中でゴチャゴチャに駆け巡る。
それはオートバイの速度よりも速い。

その字面のとおり「冒険とは危険を冒す」ことに違いない。
プチ冒険。
それを簡単に手に入れる少年の、そして大人の心楽しい「遊び道具」であるオートバイ。
それは女の肉体には及びもつかないが、何かしらの深く心癒やすチカラを持っているようだ。

巨大なエンジンと二つの車輪。
それに燃料を入れて燃やしながら推進する・・・それも爆走と言えるほどの実感を味わえるマシンはまたとない「ヒマツブシ」大人の遊び道具だ。

「師走」とか言っても我々は多分ヒマ人なのかも知れない。
こんなどうでも良い「娯楽」に興じて喜んでいるくらいに。
これで「成人」したと言えるのであろうかと時々思う。
来月は成人式もあるのに。
20歳に成人して、それから45年。
65歳は老年だ。いったい誰が決めたんだ。たく。
余計なお世話だ。

「Young  at  heat」

少年時代に憶えたTシャツの胸のロゴの言葉だ。

「男はいくつになっても子供」

これらの言い訳じみた文言は心を幼稚なままにしているようにも思える。
何はともあれメリー・クリスマス。

ありがとうございました
M田朋玖



濱田.comへ戻る浜田醫院(浜田医院)コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせいよくある質問