コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 玄米菜食2018. 5.27

この言葉に関連して思い出されるのが「佐々木ベジ」という実業家だ。33歳にして年商400億の押しも押されぬ堂々たる創業社長。若いのに60代のような老獪な話しぶりだった。今をときめく孫正義ソックリの自信家ぶりなるも話がやや荒唐無稽というのは否めない。
30代半ばに友人の勧めで聴いた講演テープ(CDではない)に感銘を受けて今でもその思想、経営手腕に心酔している。
この人物も面白い。「玄米食をすれば給料上げる」なんてこともおっしゃっていた。

変わった名前の持ち主だがS30年生まれ。
先日急逝した西城秀樹と同年だ。
九紫火星。
この昭和の大歌手もワインのバカのみ(ボトル2本)とタバコ80本とかの不摂生とサウナ通いという極めて危険な「健康習慣」のために、長嶋茂雄さんとか元若島津とかと同じ疾病(脳梗塞)に罹患して当然の帰結として早世してしまったようだ。

一方の佐々木ベジ氏は健在。
名前の由来は父親(東京都青ヶ島の村長だった)が熱心な菜食主義者(ベジタリアン)でベジタブル(野菜)から命名されたとのことである。

筆者の母親も基本的に菜食主義者であったが白米であり甘い物も好んだので中途半端な「主義者」であった。
筆者も60代を過ぎてどういう経緯か不明であるが、何となくいつの間にか玄米菜食主義者になってしまった。
一昨年の12月末より始めた減量が発端ではないかと考えている。
減量法についても重ねて書いてきたが、理論的には実に簡単である。
玄米菜食主義になれば良い。
運動等他の手法は非健康的であるので、基本的にお勧めできない。
とにかく余計な物を食べなければ良い。
先述した佐々木ベジ氏は典型的なバブル紳士で、この呼称の未曽有の経済崩壊後はあまり名前を聞かなかくなったのでその他大勢のはかなく夢と散った紳士達と同様「終わった」のかと思ってグーグルで調べてみたら驚いたことに今現在も現役バリバリの経営者として30数社、トータルで数百億円規模の会社を率いておられるではないか。
それでもバブル紳士の「ただ一人の生き残り」だそうである。

江戸時代の大観相家・水野南北の言うように「節食開運法」という理屈が生かされている好例と思える。
個人的に知り得たバブル紳士達はそろいもそろってこの辺の事実に無知なのか皆さん一様にグルメであられ、ワイン片手にフランス料理などの飲食を楽しみ、ついでせっせと色事に励む・・・というような割と定型的な転落の道筋を歩んでおられた一方で、佐々木ベジ氏のような人物の健在ぶりは「自分の方向性にマチガイはない」と個人的には強い勇気を貰える。
詳述する紙面はないが「GI値」とか「AGE」という言葉をキーワードにネットで調べられたら、医学的・栄養学的にも玄米食がいかに優れた食事法であるか分かる。
また「肉を食べる」ことについての有害さは健康上の問題だけではないということも知っておかねばならない。
仏教徒が殺生を好まないことが「生き物を殺して食べる」ことへの不徳から不運・悪運を遠ざける霊的方法としての知恵が「菜食」なのである。

聞くとところによると西欧エスタブリッシュメントの多くは菜食主義者であるらしい。
一般大衆庶民は一種の商業主義、コマーシャリズムの流れから「肉を食わされて」いる可能性がある。
考えてみればオソロシイことだ。
多くの殺される動物達と共にそれを食べさせられる人間達も・・・。

NHKのドキュメンタリーでは「人間は肉を食うことで進化してきた」との御説を披露していたが、今は「ホントかいな」と強い疑いをもって記憶している。
これまで何度も繰り返してきたように同局への筆者の不信感は根深いもので、すべて反対に解釈するようになってしまった。
またその方が安全な気がする。

玄米菜食のお陰で体調が素晴らしく良いうえに気分もアタマの調子も良い。
疲れにくい。
とにかく元気。
運も良くなった気がする。
神棚の前の祝詞あげ、お墓参りも気持ちが良い。
何もかもが順調になる・・・と言う気がする・

佐々木ベジ氏のバブル生還劇も壮絶だったろうと想像されるが同氏の玄米菜食のチカラかも知れないなどと考えてしまう。
それぐらいの潜在力をこの食事法はそのウチに秘めているような気がする。

日本人の10%でもこれに切り替えたらどれほど日本が明るく元気になるか分からない。
遅まきながら当科の入院食も玄米食を導入した。
健康はまず食事からだ。
白米食の有害さは最近新刊の本にも正しく説かれるようになった。
喜ばしいことだ。

森鴎外という明治時代の文豪も軍医総監という医者の身分としては官僚の中でも最高位に座した人物がいるが、この人の失態も「白米食」が原因している。
当時脚気(ビタミンB1不足)は原因不明の病気であったが、これを発見したワケではないがタンパク質不足などの栄養障害と考えた同じ軍医の高木兼寛の説を頑なに斥けた森鴎外の罪は重い。
何しろ戦争中の軍人の「糧食を白米とする」と決めてそれを堅持し多くの脚気患者を出し、それが原因での死者も数万人規模であったと書物にはある。

脚気は「江戸患い」とも呼ばれ、米を精製して食べる。
つまり白米食が最大の原因であるが、最近では糖尿病や高血圧、脳卒中、心疾患などビタミンB1とは別の理由によって「白米」についての警戒感が高まっているようだ。

将来「白米」はお酒か「辛子明太」のように嗜好品のような食品になるかも知れない。
日本人全員が玄米食に切り替えるだけで生活習慣病の多くが日本社会から消失してしまう可能性だってあるのだ。
そうなると多くの内科医も「おマンマの食い上げ」になってしまうかも知れない。

ありがとうございました
M田朋玖



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