コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 道徳教育2018. 5. 4

社員教育というと難しく考える人が多いが、基本的には「しつけ」のことである。
いい大人に対していい大人がおこがましくもするのが「社員教育」という名称の「しつけ」というのがこの仕事の本態だ。

社員教育も経営者の大事な仕事である。
倒産しかかっていたJAL日本航空の再生に取り組んだ京セラの稲盛和夫氏が最初に取り組んだのが全社員の「意識改革」という呼称を変えた社員教育で、それは3〜4日から1週間近く缶詰になって「稲盛イズム」を徹底的に叩き込まれた模様である。

内容もすべて会社経営にとって当たり前のことで、全社員の「コスト意識」とか「お客様第一主義」とか「笑顔の挨拶」とか「礼儀」とか「親切なサービス」とか至極普通のこと、日本でも優秀とされる大学の卒業者で幹部の社員の人々にはいくらか反発もあったらしいが「アナタ達はこのような簡単な事でもそれが実践実行できていますか?」との問いかけで我に返り不承不承ハナシを受け入れたとのことであった。
そして「しつけ」の基礎にある考え方が「道徳」や「倫理」というものだ。また所謂「社風」の根底にあるものでもある。
稲盛和夫氏にとってそれは「利他の心」で同氏の出身県鹿児島の英雄、西郷隆盛の「敬天愛人」の言葉と共に結構有名である。親戚の裕福な経営者にこの話をするといつも当然ながらバカにされる。心の中で「だからあなた達はただの中小企業経営者で終わるのだ」と思いながら何も反発しない。高学歴でホドホドの成功をした人間はこういう話を普通聴き入れない。同社は予想どおり見たところ「じり貧」である。その祖父が凝っていた「易占い」すら殆ど耳に入らない。

件の稲盛氏は、勿論それら以外に再建のために税金対策とか経理経営上の大胆で細かいテクニックもあったらしいが、極めて利益率の低いとされるサービス業、航空会社の経営を見事に再建させたのであるからこの「理念教育」「社員教育」もっと言うなら「道徳教育」を基礎に置いて成功したのではないかと考えているが一般の人々はそのようには考えないようだ。

またこうした論言の調子は何故か多くのメディアから反発を食うし大概何らかの猛批判を受けやすい。
それで潰された文化芸術がいかに多いかを知ると驚愕する。「戦前的」とか「文化人的でない」というわけである。ヤレヤレ。

今年より学校教育に「道徳教育」が科目として導入されるとのことだ。
戦前の「修身」に倣った内容であるらしく、先日「道徳教育導入による戸惑い・・・」という特集名でNHKのクローズアップ現代を録画して観た。
NHKという放送局はどうも国家や国民にとって良からぬ内容を流すので個人的にウォッチ、監視する為に観たくないけれど我慢して観るということをしたらいつものように「やっぱりなあ」という感想を持った。

同局の反日、反国家主義的論調は相変わらずで、善良な一般国民大衆を少しも幸福にしない、益しない報道で全くもって腹が立つ。

「NHK特集」とか「クローズアップ現代」とか、ただの「ニュース」でさえ偏向している。
先日は沖縄の翁長知事の膵臓腫瘍の手術入院が同局のトップニュースであったが、この沖縄の変人知事の病気がなんでニュースになるんだと思える。
同知事の反日、反米、親中ぶりは明々白々としているから同じ思想を持つNHKと同氏の深い関係性があらためて浮き彫りになる。

同局が「亡国の放送局」であることをよく自覚して観ていく、ウォッチしていく必要が知性と教養のある立派な日本人の心得と思える。
件の道徳教育の内容であるが、主に22の徳目を謳っている。
曰く、
@善悪の判断(自由と責任)A正直、誠実B節度節制C個性の伸長D希望と勇気、努力と強い意志E真理の探究F親切、思いやりG感謝H礼儀I友情、信頼J相互理解、寛容K規則の尊重L公平公正、社会主義M勤労、公共の精神N家族愛、家庭生活の充実Oよりよい学校生活、集団生活の充実P伝統文化の尊重(国や郷土を愛する態度)Q国際理解、国際親善R生命の尊さS自然愛㉑感動、畏敬の念㉒よりよく生きる喜び等々。
内容的に何の問題も無く、殆んど完璧に近い徳目と思えるのに教育評論家と自称する「尾木ママ」本名・尾木直樹という法政大学特任教授という肩書の人物が出て来てアナウンサーと一緒になってこの道徳教育科目化についていくらかやんわりとであるがケチをつけておられた。
本当にケシカラン。

戦後、道徳とか修身の教育が行われた形跡はなく、言うならば家庭でも学校でも会社でも社会でも教育の基本であるとされるこれらの科目が学校教育に存在しなかったことにあらためて驚かされるが、この教科化に対して「戸惑いがある」とか「いかがなものか」みたいな内容の放送を、それもNHKでするなんて「考えられない」というぐらい不穏当と思えることが平然と流されるということにあらためて憤りを感じる。

たとえば「親の子供への愛」の大きさ、大切さ、素晴らしさを表現するのにお母さんの請求書という設定で、それが全てに渡って「0円」となっていて「当たり前」と殆どの子供があらためてその「有難さ」に気づくように仕向けられている素晴らしい内容であるのに、そこに涙を流す少年にスポットを当て、それがどんな理由であるかを深く検証もせず「あまり歓迎すべきでないかも知れない」みたいな論を提示していた。

また「国や郷土を愛する」という徳目については、外国人とか外国籍の子供を例に挙げて、それに「該当しない」ことをもってオカシイみたいな論をやんわりとではあるが指摘されておられたようで、これは単なる「難クセ」とか「イチャモン」のレベルの論言で、愛国心や郷土愛についてはそれぞれの出身国を愛することと日本に住んでそれを保持したまま居住している国・日本に対してもそれ(愛)を抱くことには何の矛盾や齟齬も無いのにそういう論評をすることからして日本国や日本国民に対して益しないし、有害であると思える。
少なくとも混乱させる。

元々この「尾木ママ」の教育方針というものには強く反発していたが自らの子供が立派な大学に入学して、その実績を論拠にして「子育てはこのようにするのヨ」と幾分自慢気にテレビで述べておられるようであるが、反論する多くの勇ましい母親の方に強く同調する。

そもそも「尾木ママ」はその通称に反して「パパ」であるし、父親である。
子供の教育というのはその最も大切な時期、胎児期から乳児〜幼児期に主として母親が行うものであるし、父親の影響力については、その社会性とかせいぜい大人の「男」としての在り方とかくらいで、人生を全体として総体的に微々たる影響力しか持たないと思えるのに、いかにも自分が「教育しました」「育てました」という言は本質的にオカシイと思える。
「尾木ママ」の子供が立派だったとしたら、それは「尾木ママ」の教育方針、やり方によるものではなく、その妻即ち母親の教育法、しつけ、育て方が秀でていたのである。奥さんが素晴らしかったのだ。これは我が子らにも言えるので個人的に断言できる。

それにしても道徳教育とかが今までなかったということに強い驚きを感じるが、それが教科になって少しく安心する。それらのどちらかというと喜ばしい決定にイチャモン、難癖をつける同放送局の気が知れない。

いずれにしても相も変わらずNHKという、言うならば実質的な国営放送局は亡国的で一国民として真剣に観ているといつも腹立たしいと感じる。
教育の基礎中の基礎が人間の精神に直接的に影響を与える「道徳教育」なのだ。先日来勉強している「家運の盛衰」から読み解かれる「真理」もやはり家長やその配偶者の倫理道徳のレベルにそれが準拠するということのようである。ましてそれが国家的制度的に行われるのであるから全国民的に慶賀するべき「科目化」と思える。即ち日本国の繁栄発展に強く益するという意味で。

ありがとうございました
M田朋玖



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