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■ G‐ショック | 2017.11.17 |
昔、腕時計に少し凝った時代があってそれなりにブランドのそれを求めようと思ったこともあったが、たまたま実の弟が大の時計好きでロレックスとかオメガとかセイコーとかシチズンとかその他あまり高価でないもののかなりそれを買うこと、所有することに喜びを感じるタチであったようで、その「おこぼれ」として筆者にも何本かの腕時計が結果的に只で手に入った。 それは合計で10本以上になる。 或る日の夕方「ニシムタ」という名称の市内でも最も大きなホームセンターに買い物の用事があって出かけたところ、ガラス張りの腕時計の陳列棚があったので所在なげに眺めていたらG‐SHOCKという今となっては知らない人はいないカシオの世界的ヒット商品の新作が目に入って「電波ソーラー」なる機能とデザイナーブランドのウブロ(HUBLOT)に似たオシャレな容姿が気に入って衝動的に購入してしまった。 普段に着けているのはルミノックスのミリタリーウォッチ。 夜光性、つまり夜中に時刻と針が見えるので深夜に目覚めた時にとても便利だ。 その上着けたまま入浴もできるのでかなり重宝。 お風呂で本を読むという「楽しみ」を持っているので腕時計の存在はとてもありがたい。 読書に夢中になっているとそれこそ時間を忘れてしまうからだ。 ただしルミノックスは残念ながらクオーツ、即ち電池切れすると使えないし、それがいつ何時か分からない・・・。 これは考えてみると大問題である。 正確に時を刻み、それを人間に報せるというのが時計の根本的な使命であるからこの2つの問題(電池切れがないことと正確さへの信頼性)は極めて重要である。 それらを全て解決し、その上頑丈でボタンを押せば夜光ることもできる・・・そのG‐shockという名称のとおり衝撃的に機能的だ・・・ことと個人的な感覚で、美しさを兼ね備えた腕時計というこの電波ソーラーのG‐SHOCKという逸品は筆者にとって殆んど完璧なビジネスツールでありファッションアイテムであり「生活の友」なのである。今となっては自動巻きとか手巻きとか普通突然の停止とかはなさそうであるけれど、故障とかオーバーホールとか、特に外国の高級時計についてはメンテナンスに神経を遣うらしい。それがいいとか可愛いいとか考えている人々にはそれは、ひとつの大きな魅力なのであろうけれど、個人的にはやはり、いかにも腕時計は頼もしく頑丈で正確で突然止まったりしないのがいい。 以前から腕時計を様々なスタイルのファッションと捉えて来たが、今はそれよりも利便性の方がはるかに勝っている。外国の高級時計のように美術品工芸品或いはひと財産を腕に巻き付けているという感覚は筆者には向かない。 いずれにしてもその価値づけが自分の心の中であらためて明確に変化しているのは事実のようである。 人間の価値観も年毎に変化しているものなのだ。 男性のファッションには出来る限り装飾的でない方が素敵であるとモノの本に書いてあって、年齢を重ねたらさらに色使いも控えて白とか黒のモノトーンの方が見栄えが良いとのことで試してみると確かにイケてる。 それで最近は指輪とかリストバンド、ブレスレット、ネックレス・・・等々の身装品を出来る限り減らしシンプルに素朴にしているように気を使っている。 変わったファッションとかも避けるようにしていると何だか気分もスッキリして軽くなる。そういうわけで基本的に腕時計は男性の身装品の唯一の物なのでる。 素朴さ、率直さというのが男の魅力であることを少し理解できるようになった。 女性にとってはそれが素直さ、従順さであると中国の古典には書いてある。 G‐SHOCKはその開発コンセプトとして「衝撃に強い」ということが最大の売りであったが、個人的には「デジタル」というのが感覚的に好もしくない・・・と思っていたらアナログがメインでデジタル表示も小さく出る優れ物で、それも繰り返すが何しろ電波ソーラーだ。 その正確さは電話の「時報」でも確認済み。 ドキドキするほど素敵な腕時計だ。 それは大袈裟に表現することを許してもらえるなら純白のトヨタソアラ2800を28歳の時に手に入れた時に近い。 只の時計一本でこんなに幸せな気分になれるのだから3万円も安い買い物である。 世界的な有名高級ブランドのそれらよりもはるかに機能的に優れているのだからコストパフォーマンスとして極めて価値が高いとさらに感得させられるのだ。 それでもカードで購入して6回払いにしたのだから自分の消費行動についてはイヤになるほどイジマシイ・・・というかセコイ。 そういう性向についてはそれほど不快な感じはしない。 個人的に長い間懸案だった腕時計問題が一気に解決したのでとてもスッキリしている。 「カシオ」様、ありがとうございます。 昔の映画でスティーブ・マックイーンの「華麗なる賭け」というのがあって、高校時代に映画館で観て凄く面白いと感じた作品が、筆者が46才の時に「トーマス・クラウン・アフェアー」というリメイク版として公開された。 この映画の主人公トーマス・クラウン役のピアース・ブロスナン(筆者と同年である)の締めていた高級時計のジャガールクルト(レベルソ)というフェイスが白くて四角い多少小振りな腕時計が長い間欲しかったのであるが、何しろ200万円くらいするので買えずにいた。 今となってはそんなモノにお金を遣わずにいて良かったと思う。 それでも映画の中で相手役のレネ・ルッソ(しばらくこの人のファンだった)と二人でリゾートの浜辺で、裸でくつろいでいる時にその高価なリストウォッチをさり気なく手首に着けるところがタマラナク、カッコイヨクて瞬間的に、強烈にそれが「欲しく」なったのであるが今思えば実にクダラナイ一時的な気まぐれで欲求したことが少し恥ずかしい。 メルセデスベンツのSL(スポーツタイプ)も「アメリカンジゴロ」という映画で主演のリチャード・ギアがそれの黒色を素敵に乗り回していて欲しくなって中古のそれを手に入れたが今となってはそれについてひどく後悔している。 それはとても燃費が悪く全くもってポンコツであったからで、今乗っているレクサスという日本の高級車と比べると格段の差異がある(ベンツ乗りの人ゴメンナサイです)。 我ながら何ともミーハーで結構情けない。 ありがとうございました M田朋玖 |