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■ 飛行機嫌い | 2017. 7.29 |
元NBAのスーパースターであったマイケル・ジョーダンも大の飛行機嫌いだったそうである。 そりゃあ、そうだろう。 シーズン中は毎日のように飛行機に乗せられて優雅な専用機とは言えメジャーリーグの選手達と同様に広大な国土を持つアメリカ中を移動させられたらホトホト嫌になるであろうと誰しも想像できる。 筆者も飛行機は大嫌いである。 あんな筒状の空間に詰め込まれ、狭い座席(エコノミーに限るが・・・)に座らされ1時間も2時間も、国際線にいたっては10時間近く閉じ込められるなんて・・・「ありえへん」というくらい辛い。 そんな苦労までして仕事でもないのに旅行好きで飛行機に乗る人々がワンサカいるということが俄かには信じられない・・・というほどいつも空港では混雑している。 昔は飛行機に乗るというのはお金持ち、裕福な人だけのひとつの贅沢であったのに、近頃ではLCC(格安航空会社)の登場で一気に大衆化して身近な交通手段になった。 その運賃も含めて電車かバスに乗る程度の手軽さでソレに乗ることができるようになったのは悪いことではないとは思える。 航空会社というのはその華やかなイメージとは異なりあまり儲かるビジネスではなく、とても利益率が薄く潰れやすい類のモノであるらしい。 普通の製造業で利益率が5〜6%のところ、2〜3%しかないそうである。 その点、先年京セラの稲盛和夫氏の経営手腕によって再生した日本航空(JAL)などは利益率10%を維持しているそうであるから大したものである。 古い労働慣習、コスト感覚の無さ、強かった労働組合など経営環境としてのマイナス要素(膿)を取り除いて逆にスッキリしたのであろう。 他社からすると羨ましくなるような利益をたたき出している。 大したものである。 最近もスペインのスパンエア航空、ハンガリーのマレブ航空、アメリカのアメリカン航空などが倒産した。 激しい価格競争にさらされてチョットしたコスト高、例えば原油高(燃料代)、パイロット不足、新型航空機の導入失敗などで一気に赤字転落、果ては資金繰り悪化に至り倒産の憂き目に遭うようである。 日本の新規参入航空会社の走りであるHISの澤田英雄氏が立ち上げたLCC・スカイマーク航空も新型機購入の目算が大きくハズレ経営危機、経営破綻、民事再生法の適用を申請し見事に再建を果たしたが未だに先行きは不透明であるそうな。 LCC(格安航空会社)に対し、伝統的な航空会社も「レガシー」と呼ぶらしいが、いずれの航空会社も経営環境はあまりよろしくないようである。 経営状態の悪い航空会社。 まずシワ寄せは従業員の待遇悪化に始まり、後にそのシワ寄せは顧客にやって来る。 最近の航空会社のオーバーブッキングトラブル、障害者に対する接遇問題等の頻発は当然の帰結なのである。 各航空会社もサービス競争に走るならまだしも最近の傾向としてサービスの削減を推し進めているのだ。 これはレガシー各社がLCCに倣うという側面もあるようであるが、今は料金的にエコノミークラスは全く儲からなくなって、たとえ満席であっても殆んど利益がないという程度であるらしい。 ・・・どういう対策を選択しているかというとビジネスクラスの充実である。 このクラスは利益が出るらしいので少しずつこちら(ビジネスクラス)の席数を確保しようと目論んでいるようである。 当然のようにエコノミーとファーストクラスはどんどん空間的にもサービス的にも削られて行く宿命にあるようだ。 そう言えば昔からするとエコノミークラス(筆者はこれにしか乗ったことがないが・・・)の座席の幅やゆとりが年々狭くなって居住性が悪くなっているような気がする。 昔は良かった〜と言えるのがこの飛行機という乗り物と医療の経営環境というものであろうか。 その他にも色々と昔の方が良かったということが多いと思うがこれについては後述したいと思う。 こういう事実、背景を知りながら空港に行ったり病院に行ったりすると昔日のように優雅な気分に浸れないというのも当然仕方がないなあ・・・と思えるし、悲しい気分にもなる。 それでも今は完全に飛行機に乗らないというワケにもいかず、東京往復などは新幹線などより時間的にも経済的にもはるかに割安であるので仕方なく飛行機に乗っている次第である。 もしかして両方(時間とお金)に少しでも余裕があるならばマチガイナク新幹線を選択する。 飛行機は嫌いだが新幹線は多くの意味で好感が持てる。 その利便性、快適性、時間の正確さ、サービスなど・・・。 途中下車も可能だし、弁当も食べられるし、シートベルトも不要だし・・・何よりもこの交通機関は地面を這っている。 ありがとうございました M田朋玖 |